ピアノを挫折しないためのコツ

大人になってからの趣味としても人気のピアノ。指先からこぼれる素敵な音に、思わずうっとりする方も多いことでしょう。思い通りに指を動かし、演奏する姿も素敵ですよね。

「自分でもピアノを弾けるようになりたい!」と、大人になってからレッスンをスタートする方も少なくありませんが、実際には、レッスンの途中で挫折してしまう方がいるのも事実です。

なぜピアノの練習で挫折してしまうのか、ポイントを知ることでリスク回避につながるはず。初心者がピアノで挫折してしまう理由と共に、挫折を防ぐための3つのコツを紹介します。

ピアノの挫折……よくある理由とは?

ピアノの挫折……よくある理由とは?

鍵盤を押すだけで音が出せるピアノは、初心者にとっても挑戦しやすい楽器の一つです。「よし、ピアノなら!」なんて、気合いを入れてレッスンをスタートする方もいるでしょう。

しかし残念ながら、以下のような理由が原因で挫折してしまう方も少なくないのです。

・楽譜が読めずに、思うように練習が進まない
・10本の指を、自分の思い通りに動かすことができない
・両手で演奏することができない
・簡単だと思ったのに、意外と難しくていやになってしまった

どんな楽器にも共通するポイントですが、自分で楽譜が読めなければ練習は難しくなってしまいます。もちろん「楽譜の読み方」から学習をスタートすれば良いだけなのですが、「とにかくピアノを弾きたい!」と思っている方は、この過程を飛ばしてしまいがちです。

指を動かすことに慣れていない場合、夢見ていたようなスムーズな演奏は難しいでしょう。また特に初心者に多いのが、「いきなり両手で弾く練習を始めたものの、難しすぎる」と感じるパターンです。

初めから「音を出す」ということには苦労しないピアノだからこそ、「少し練習すれば弾けるようになるだろう」というイメージを抱く方は少なくありません。

この気持ちが裏切られたときに、悪い意味でのギャップとなり、挫折につながってしまうというわけですね。

挫折しないための3つのコツ

挫折しないための3つのコツ

初心者がピアノで挫折しやすいポイントを頭に入れたところで、次は「どのようにして挫折を避けるべきか」というポイントについてチェックしてみましょう。

ピアノで挫折しないためのコツは、以下の3つです。

・明確な目標を立てる
・早めに楽譜を読めるようにする
・好きな曲で練習する

それぞれを詳しく解説していきます。

【明確な目標でスキルアップを実感しよう】

ピアノを弾けるようになるためには、とにかく「練習を重ねる」ということが大切です。どんな人でも「練習を始めてすぐに、指を思い通りに動かせるようになる」ということはありません。毎日少しずつ練習を重ねて、少しずつ上達していくのです。

とはいえ、毎日の練習に対するモチベーションを維持し続けることは、決して簡単ではありません。モチベーションを維持するためには、自分なりの明確な目標を抱くことをオススメします。

・知人の結婚式までに、○○の曲を弾けるようになる
・1年後に発表会に出場する
・この曲だけは弾けるようになる

個人の目標は、「なぜピアノを始めたいと思ったのか」という動機にもつながるポイントです。ぜひ自分の気持ちを見つめなおした上で、目標を設定してみてください。

もしも身近なピアノスクールに通うのであれば、講師とも「目標」を共有しておくのがオススメです。目標を達成するために、どのような手順を踏めば良いのかを考え、そして指導するのがピアノ教室の講師の仕事です。

毎日の練習の中で一歩ずつ目標達成に近付いていることを実感しながら、挫折を予防していきましょう。

【楽譜が読めるようになれば、練習も楽になる】

ピアノを弾くためには、まず「楽譜が読めること」が必須です。ピアノを弾けるようになりたい!と思っているときには、つい勉強を後回しにしてしまいがち。しかし日々の基礎練習と並行して、なるべく早く楽譜が読めるようになることで、毎日の練習を楽にできます。

楽譜が読めない人は、何をどう弾けば良いのかわかりません。楽譜と鍵盤をそれぞれ一つずつチェックしながら「弾く音」を探していくのですが、これはあまり効率の良い方法とは言えないでしょう。

スムーズに楽譜が読めるようになれば、練習効率もアップします。初めて弾く曲であっても、楽譜を見て、曲の雰囲気をつかみとることもできるようになるでしょう。楽譜の読み方をマスターすることで、たとえ短くても、濃い練習時間を過ごすことができます。

【せっかく弾くなら好きな曲で】

ピアノの練習は、毎日積み重ねていくことが大切です。だからこそ「いかに楽しく続けていくのか」が重要なポイント。どうせ弾くなら、自分の好きな曲を使ってみてください。

好きな曲であれば、これまでに何度も耳にした経験があるはずです。リズムや音など、これまでに耳から得た情報が、練習時に役立つことでしょう。

「ここまで弾けるようになった!」なんて達成感を抱けるのも、好きな曲ならではのメリットだと言えます。ピアノで挫折したくない!と思ったときには、まずは「好きな曲」「弾けるようになりたい曲」を探すことからスタートしてみてください。

ピアノ教室やピアノスクールを探すときには、「自分の好きな曲に挑戦させてくれるのかどうか」も重視してみてください。教室の見学に行った際などに、実際に問い合わせてみると良いでしょう。

基礎をしっかりと身につける

基礎をしっかりと身につける

ピアノで挫折しないためには、練習量に応じて、確実に上達していくことが大切です。「こんなに時間をかけて練習しているのに、ちっとも上手にならない!」なんて状態では、挫折するのも無理はないことだと言えるでしょう。

「きちんと練習していれば、必ず上達するものでしょ?」なんて思う初心者の方も多いのですが、練習方法を間違えると「なかなか上達しない」なんてことにもなりかねません。

練習量に応じて確実にスキルアップしていくために重要なのは、ずばり「基礎練習」です。

指の動きを滑らかにしたり、美しい和音のリズムを確かめたり……。こうした基礎練習に、華やかさはありません。毎日繰り返す地味な練習に、「いったい何のため?」と感じる方も多いことでしょう。

しかしピアノの練習においては、基礎がもっとも重要なポイント。基礎の力が身についていなければ、いくら高度な練習を積み重ねたとしても、良い結果につなげることは難しくなってしまうのです。

基礎練習を疎かにしてしまうという失敗は、特に初心者にありがちです。独学でピアノをマスターしよう!と思っている方は、特に注意が必要です。

ピアノスクールなどでは、基礎練習の意味についてしっかりと説明してもらえますし、具体的にどんな練習が効果的なのかも教えてもらえます。ピアノ教室のレッスンで教わったとおりに繰り返していけば、確実にステップアップしていけることでしょう。

独学でピアノを学ぼうとすると、「基礎練習が大事と言うけれど、いったいどんな練習を繰り返せば良いのか」と悩む方も少なくありません。また自身のレベルに合う基礎練習がわからないという問題もあります。

基礎をしっかりと身につけるためにも、ピアノスクールは有効な方法です。独学での練習に限界を感じたら、挫折する前にプロに習ってみるのも良いでしょう。基礎を積み重ねて、少しずつ上達していけますよ。

ピアノは一生楽しめる趣味だからこそ

音楽の中でもピアノ演奏は、「何歳になっても楽しみやすい趣味」として知られています。「大人になってから練習しても……」なんて方もいますが、今学んでおけば、これから先の長い人生をより豊かに彩ってくれるのかもしれませんね。そのためには、挫折せずに続けることも大切だと言えるでしょう。

ピアノに挫折しないためには、ピアノを「簡単だろう」と思いこまないことが大切です。簡単に音が出せるように思えますが、それなりの曲を弾きこなそうと思えば、やはり基礎練習から積み重ねていく必要があります。自分一人では難しい……と感じたときには、ピアノ教室で仲間や講師と共に頑張ってみるのも良いでしょう。

ピアノは長く続けていける趣味だからこそ、練習に疲れたときには「無理をせず、練習メニューを軽くする」などの工夫も大切です。細く長く続けていくことで、上達への道を開くきっかけにもなるはずです。

すでに挫折してしまった!という方でも、再チャレンジは可能です。「やっぱりピアノが弾けるようになりたい!」と思ったときには、前回の反省点と挫折しやすいポイントを頭に入れた上で、再度練習をスタートさせましょう。大人になってからピアノスクールに通う方は、決して少なくありません。恥ずかしがることは何もありませんから、プロの元でもう一度学びなおしてみてはいかがでしょうか。今度こそ、基礎を大切にしてレベルアップしていけるはずです。

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